【アカムツ】ボート釣りで楽しむ中深海つり

釣り

中深海の赤いダイヤ「アカムツ」釣り。マイボートで高級深海魚が釣れるなんて、なんて美味しい話でしょう。釣り方や料理法について紹介したいと思います。

海水魚の美食キングといえばノドグロ

日本各地の沿岸沿いには、200mくらいの中深海と呼ばれるエリアがあります。この場所には、美食の王様ノドグロ (アカムツ) を筆頭に美味しい魚がたくさんいます。クロムツ、シロムツ、メダイ、オオニベ、タチウオ、オニカサゴ、ユメカサゴ、カレイなどなど。高級魚アカムツの重量単価は 5千円/kg、時には1万円/kg 以上の値がつくこともあります。

アカムツは、夜間少し浅場に移動します。また、冬は深場、産卵期の夏は浅場で釣れることが多いです。個人の経験に基づいてまとめると下記のようになります。

夏から秋
– 夜間は 170m 前後、夜明けから昼は 200m 前後
– 比較的食いが良く、外道も多いので、光物は使わない

冬から春
– 夜間は 200m 前後、夜明けから昼は 240m 前後
– おとなしいイメージだが、食ってくるのは大物が多い印象。
– 光物も良いと思います。夜光タコベイトも効果的です。

すみか
– 左の写真の様に 200m 前後の谷状の場所がねらい目
– 海底付近の 20cm~1m の間にいます
(胴付きの下に食うイメージです)
– ベイトが沸いている時は少し上の針にも食ってきます
– アカムツ釣りではどこの針に食ってきているか観察しましょう。

アカムツ釣りの準備について

天候と安全のチェック

マイボートで行く場合、天候 (風) のチェックは忘れずに。1km くらいの近沿岸に出るので、十分に風が無いことを「Windy」と「Yahoo天気」と「海天気」でトリプルチェックしましょう。私は windy でマクロな気圧配置を見て、yahoo天気と海天気でスポットの地域情報をダブルチェックします。遠くに手気圧が来ていると波も来る可能性があるので、そういう日は諦めてリールを磨いたり、艤装を楽しんだりしています。

加えて大事なことです。家族や友人に行くポイントをしっかり伝えて万が一の備えもしておきましょう。

Windy.com - 天気とレーダー
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海天気.jp - 海の天気予報アプリ
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海底図の用意

闇雲に海に出てもなかなか釣れないものです。経験的な感覚では、谷、岩礁、丘のような地形など、変化を好む場所に居つく魚は特に、そのような場所にしかいません。そのほかの場所は荒野のようなイメージで、流していても大して成果が上がらないと考えてます。なので、地形が分かるとだいぶ有利になります。便利なアプリが「海釣図V」です。
サブスクですが、マイボートの方はほぼみんな使っているかもしれません。
この記事の上の方に張り付けた写真が、海釣り図の画面です。
日本全国の海底の様子が 10m おきの等高線で描かれています。

海釣図V ~海底地形がわかる海釣りマップ~
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仕掛け

アカムツ仕掛けは、胴付き、吹き流し、メタルジグが代表的な釣り方になります。
私は、基本的に胴付きの3本針を愛用しています。渋いときはエサを置き竿にして、流れの上流側でスロージギングをやるようにしています。そうすることで、重い胴付きは足元に落ちで、ジギングは流れの上流に取り残されるので、小さい船でもオマツリ無く楽しむことができます。2種類やって、それでアタリが多そうな方に偏らせるようにしています。

胴付き仕掛け

3本針が良いと思います。基本的に下の針に食ってくることが多いです。上の針はアカムツは食いにくいですが、クロムツ、ニベ、メダイが食います。

エサは、サンマの切身ホタルイカそれぞれをちょん掛けして下さい。餌が回転しない様に、身の端の中央に刺しましょう。薄くヒラヒラさせる事が大切なので、分厚い場合はナイフで削ぎましょう。また、ツボ抜きと言ってイカの頭を取る方法も有るのですが、釣果に違いが出ないのと、外れやすくなるため、私は頭付きでちょん掛けにしています。

オモリは風と潮の流れ次第ですが、200号を軸に変えればいいと思います。最大でも250号で良いと思います。250号で底が取れない場合は、一度、諦めて潮が落ち着くまで浅場に移動することを推奨します。私は150号で底が取れる時が最も釣れる気がしています。

集魚効果のアイテムは、夏はマシュマロボールのみ。冬場は光のタコベイトを付けてもいいかもしれません。理由は、夏場に光物を多くつけると、サバや外道が多くて釣りにならないことが多いです。サバは 250m の深海にも時々現れます (こんな深場に?と、大変驚きますが、独特の引きですぐにわかります)。時には、エサが落ちずに途中で食ってくることも頻繁にあります。

マシュマロボールの色は、無光 (色バリ多数)、夜光、ケイムラがありますが、私は無光であれば何でもいいかな?と思っています。個人的には色は深海で見分けがつくと思えないのが理由です。赤色のみが深海に届くので赤が隠蔽色になるらしいです。私は無難に黄色とオレンジを使うことが多いです。

吹き流し釣り

吹き流しの仕掛けです。吹き流しの中深海はやや難しい印象です。シロムツのアタリが分かりにくいので時間を無駄にすることが多々あります。だけど、胴付きで釣れないときは、吹き流しだと調子が良いときがあって、このようなどうにもならないときに私は使います。あと、根掛かりがどうしても多いです。

テンビンは長いものを使いましょう。テンビンが小さいと、200m も仕掛けを落とす途中で仕掛けが幹糸に絡まることが多いです。こんなにガッカリすることないですよね。取り込みが大変でも長いテンビンが良いと思います。

中深海ジギング

釣れるときは、よく釣れますが、釣れないときはエサ釣りの 1/10 の時もあります。比較的大物が多いのと、時々、上げることもできないような超大物イシナギが釣れるチャンスもあります。テクニックで釣るジギングそのものを楽しむか、釣果を優先するか、エサのこだわりを優先するか、価値観次第ですね。

200~350g のジグに、中深海用の針を取り付けます。ゼブラカラーの蓄光タイプを強くお勧めします。特にスロースキップはFBは釣れやすいんじゃないでしょうか。

リールですが、私は、はじめは釣りの感触を楽しむために、手巻きの中深海リールを使いますが、後半は電動リールを使ってしまいます。次の日、筋肉痛になっちゃうので、、、、

そういえば、以前「腕がパンパン」と書かれたTシャツを着たジギンガーと乗合船で一緒になりました。ぶっとい腕をまさにパンパンにしながら一貫して手巻きをしていました。

いざ出船 & 実釣

ボートにはしっかりと安全装備を付けて、メンテナンスされたエンジンを載せて、いざ出船です。

アカムツ釣りといいながら近場でちょこっとオキアミで釣ってみました。あらあら、アジがすぐにかかるじゃないですか。良いですねー!初夏の潮に変わってきました。

今度は釣れたアジをエサにして、40m付近で泳がせます。ちょっと張り出した棚のような広い根の上です。2流し目に引き込むアタリ。ん?この感じはヒラメ?

ヒラメ40と言うように、慌てずしっかり本アタリを待つのがヒラメのセオリーです。グイッと大きく引き込んだ瞬間、あおると針掛りを確認できました。そこそこ食べごろサイズのヒラメが釣れました。

なんか今日は調子よくないですかぁ?と幸先の良さにホクホクして深海に向かいます。

私が行く海岸は、比較的陸から近い場所でガクンと落ちるので、それほど遠くない場所でアカムツが狙えます。ちょっと回り道をしたので、200mくらいから、反応を見ていきます。

アカムツのポイントは基本的に公開しないのが、釣り師の暗黙のルールになっていると聞きました。以前、フェイスブックで釣れた写真を公開している人が、特徴的な建造物が映っていて、なんだか批判されてました。が、改めてネットで検索したら、結構載っていますね。情報化社会です。

現場に到着して、1投目、今日は胴付き仕掛けオモリ 200号 からスタートです。潮がいい感じに緩く、まっすぐ仕掛けが落ちていきます。

着底後、糸ふけを取って、底から 30cm に設置します。すぐに穂先がガクガクと揺れます。おおっ、良いアタリ!という事で、慎重に聞きアワセ (ゆっくりと巻き上げるアワセ) を入れます。アカムツは口があまり強くありません。餌釣りでは、基本的に向こうアワセ (勝手に魚がフッキングしてくれる) で大丈夫です。手応えあります。感触はラッキーならアカムツだと、、、

電動の巻き上げ速度は 11 にしてゆっくり巻き上げます。基本的に私は 11 にします。これも口切れを防ぐためです。早いとロストすることも多いです。

10分以上かけてゆっくり上がってきます。定期的に穂先がグイグイと引っ張られます。「いいねー!いいねー!」と期待が膨らみます。そしてあと60mの付近で、大きくガクガクと暴れています。これは!少なくとも色付き (クロムツかアカムツ) 確定と歓喜します (アカとクロは最後60m付近で大暴れするのが特徴です)。上がってきたのは、やったぁ、アカムツ!いいじゃないですかー!割と大きい。しっかり血抜きをします。食べるの楽しみだなぁ!

海釣図に連れたポイントを記録します。このアプリは何年も使うと、いつどこで何が釣れたか記録できて、大切なデータベースになります。

もとの位置に戻って、流し直して投入します。着底後しばらくすると、またアタリが出ました。これも元気が良いです。上がってきたのはクロムツ。これも嬉しいねぇ!

そして3流し目。今日イチのアタリが出ます。ガクンガクン穂先が揺れます。おほっ!何よ何よ、どうしたよ。と慎重に巻き上げると、上から、クロムツ、アカムツ、アカムツの3連掛けです。こんなのかつてありません。笑いが止まらないです。今日は竜宮城の門が開きっぱなしですか?

その後、残念ながら時合 (ジアイ:よく釣れるチャンスタイム) が過ぎたのか、一度、アタリが遠のきました。にこにこしながら、別のポイントに移動します。その後はぽつぽつと、アカムツ、クロムツ、シロムツが釣れました。

もうそろそろ12時なので、帰ろうかな?と思ったその時、竿が大きく引き込みます。そしてガクガクと揺れます。また連掛けか?と上げていきます。50mくらい上げたところで、なんと電動リール用のバッテリが切れました。なんと!こんな 250m エリアで??そんな!。

仕方なく手巻きにしますが、結構な大物の感触です。腕をパンパンにしながら残り200mを何とか巻き上げました。あまりに暴れるんので、途中で私、気づいたんですが、1m 級の深海ザメでした。ほーらやっぱりね。眼球は特徴的な緑色。なぜなら海底は赤色のみが届く世界。緑は赤の光を吸収しやすいので、動きを捉えやすくするために進化したのでしょう。無慈悲な眼球がこちらをしっかり見ています (そんな気がします)。こわっ!恐る恐るラジオペンチで針先をつかんで針を外して、また海底世界に帰っていただきました。

これでしっかり区切りとオチが付いて、帰ることにしました。

結果報告です

もう少し釣れたのですが、他のボート仲間にあげまして、結果的にアカムツ4、クロムツ3、シロムツ1、ヒラメ1、アジ4、イトヨリ、アマダイなどを持ち帰りました。

久々の大釣果に満足満足です。しっかり下処理して、ムツ系とヒラメは2日寝かせます。
鱗、内臓、頭、鰭、血合いを落として、水気を切ったらおなかにキッチンペパーを入れます。
サランラップで巻いて乾燥を防ぎます。

私は、釣れた直後に血抜きをして、適度に寝かせることが、最も刺身をおいしく食べる方法だと思います。

アカムツの料理

2日後、楽しみだったアカムツの炙りです。

炙り刺し

色々、アカムツを調理しましたが、最もおいしい食べ方が、炙り刺しです。

  • 皮つきで3枚におろします
  • 刺身の様に、先に切ります (これがポイントです)
  • 切ったものを丁寧に焼き網に並べます
  • ガスバーナーで皮目を炙ります
  • 皮目から脂が滲んでその脂でアカムツの皮がパチパチと揚がります。プーンと香ばしい香りが漂います
  • すぐに皿に取って、冷凍庫に入れて冷却します。

上の写真はアカムツと、ヒラメの炙りです。ヒラメは皮を引いています。
わさびと醤油でももちろん美味しいのですが、私は「抹茶塩」「わさび塩」「ゆず塩」もおススメします。日本酒と合わせると本当においしいです。

今日のタックル

リールは、

  • シマノ プレイズ 1000 : コスパ最強。PE 2号 400m 巻きで中深海もギリギリいける。
  • シマノ プレイズ 3000XP : 中深海で安定のパワー。PE 4号 400m 巻き。

で使い分けてます。プレイズ 1000 は疲れた時のらくちんジギングにも使います。
なので、個人的にコスパがいいと思っているのが、プレイズ 1000です。

ロッドは、DAIWA の VADEL 63B-4 を愛用していて、初心者からもおススメです。
私がこれを使う理由は安いからです!!釣りはお金がかかるし、竿は中古品を買うことも多いのですが、中深海ジギングは重くて疲れるので、エントリーモデルを買っています。
ソルティガの良いロッドってどんな感じなのかなぁ、と夢は見ています。

最後に

今回はたまたま、うまく釣ることができましたが、同じ場所に行っても、次はそうはいかないのが釣りです。だから面白いしやめられない。皆さんも Let’s enjoy fishing !!

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